板バネについて

板バネは、材質のバネ性を利用して押さえる・挟むなど単純な機能ですが、製作には押える力や耐久性の検証が課題となります。こだま製作所では、金型レス・簡易金型製作で板バネを製作することにより、試作品から対応し開発段階からお手伝いしております。材質の情報なども記載しておりますので、詳しくは詳細をご覧ください。また、板バネと言っても用途は様々で、材質の特徴を活かして用途に適した材質を選ぶ必要があります。例えば、接点として使用する板バネの場合、一般的に使われるような鋼やステンレスではなく、リン青銅やベリリウム銅を使用します。各材質の特性や機械要素については、「板バネの材質」ページをご覧ください。

一般的な用途の板バネ

押さえる、挟むなどの用途の板バネ

板バネに多く使われる材料として、炭素鋼とステンレスが一般的に多く使われています。以前は炭素鋼はSUP材という材料が使われていたようですが 、現在では2mm以上の板厚しか一般的には流通していません。なので、代用品としてSK材(炭素工具鋼)が薄板は使用されています。また、ステンレスはSUS304、SUS301が多く使用されており、板厚の種類も豊富にあります。

導電性を必要とする板バネ

接点として使用する場合は、リン青銅が主に使用されます。ただ、ステンレスや炭素鋼に比べてリン青銅は硬度が低いため、バネ性が足りない場合があります。そのような場合はベリリウム銅が使用されます。ベリリウム銅であれば、熱処理を行うことによって硬度を高められるので、ステンレスなどと同等なバネ性を得られますが、材料費が高いのと、熱処理を必要とするので、加工費も上がります。

特殊な環境下・用途の板バネ

500度を超える環境下でば、一般的なよく使われるSUS304では著しくバネ特性が失われてしまいます。そのような場合には、耐熱性のある材料を使用して板バネを製作します。その他にも、耐食性に優れた板バネや、ステンレスでも高強度な板バネなど様々な特性を持つ板バネをご紹介します。

耐熱性に優れた板バネ:インコネル

耐熱材で多く使われるのがインコネルです。インコネルとは、耐熱性に優れたニッケル合金で、インコネルはスペシャルメタルズ社の商品名です。インコネルはスペースシャトルや、航空機関連などで使われており、切削品や鋳造品としてはよく知られていますが、板バネなどのシート材もあります。
またインコネルの中でも、特殊な材料がx-750です。耐熱板バネとして疲れる材料で、熱処理を行うことによりバネ性も優れた耐熱板バネとなります。

耐食性に優れた板バネ:SUS316

海水などの腐食しやすい環境下には、SUS304ではなくSUS316の板バネを使用します。完全な耐食性があるわけではなく、SUS304よりも腐食し難い材料になります。

高強度ステンレス製板バネ:SUS631

炭素鋼であれば熱処理を行うことで高強度な板バネを製作することは可能ですが、耐食性に欠けます。しかし、一般的に使われるSUS304、SUS301だと耐食性はありますが、強度が落ちます。そこで使われるのがSUS631という析出硬化系ステンレスです。ステンレスの優れた耐食性を保ちながら、熱処理により強度(硬度)を高めることができます。ただし、薄板は母材の時点で硬度が高いことが多く、複雑な曲げが困難となります。

温度変化で変形する板バネ:バイメタル・トリメタル

これまでご紹介した材料は、高温や腐食しやすいなど環境が変わったとしても、その板バネが持つバネ特性を利用するという使用方法は変わりませんでした。しかし、このバイメタルやトリメタルの板バネは、物理的な負荷ではなく、温度変化によって変形する板バネになります。例えば、スイッチなどの接点用の板バネであれば、物理的な負荷を掛けなければ、接触せず通電しません。バイメタルやトリメタルであれは、ある温度に達した時に自動的に接触するということが可能になります。